'97/10/19 宮城県にクロヅル飛来

知人よりNHKニュースで宮城にクロヅル飛来のニュースを放映していたとの連 絡をもらった。10月14日あたりのことだったが、その後の続報でだいたいの場所 も知ることができた。このBirdsのページを見ても一目瞭然だが、私はこのとこ ろ全然鳥を見に出かけていないので、日曜の朝無理矢理起きて、出かけることに する。(うーむ、以前は毎朝4:30起きでバンディングのお手伝いに通っていたり した時期もあるのだが...)早朝(といっても7:30(^^;)なので普段渋滞する道も空 いている。それでも、小一時間はかかっただろうか。なんとか、聞いていたラン ドマークらしき建物のそばに到着。

「おぉ! さっそくいるではないか!」焦るのを押さえつつ双眼鏡を取り出して 見るとアオサギだった。(^^; ぐるっと見回すがツルは見あたらず、取り敢えず 車は置いて歩くことにする。わずか数十メートルほど移動したところでさっきチ ェックしたばかりのアオサギのあたりに目をやると、横にひときわ大きな鳥がい るではないか! きびすを帰して車に戻ってフィールドスコープで確認。クロヅル であった。

到着時は自分一人であったが、観察していると何度かフィールドで会ったこと があるバーダーの方々と再会して一緒に観察する。幸い*寄りが強引な*カメラマ ンなどは居らず、クロヅルもアオサギものんびりしている。以前、九州の出水に は何度かツルを見に行ったことがあるが、ここはミニミニ出水干拓地という雰囲 気でなかなか良い場所である。水路にはツルシギ,草むらにはノビタキ,稲刈りの 終わった田んぼにはタヒバリやセキレイなど、鳥が多い。しばらくいるうちに、 ミサゴやノスリも上空で見られた。クロヅルを見ていると、今度はタゲリが6羽 ほど飛来し、ますます出水気分である。(^^)

クロヅルは、けっこうきれいな個体であった。写真はあるといえばあるのだが 、なんと撮影器材はパワーザウルスのデジカメである。フィールドスコープの接 眼レンズにくっつけて撮るとまぁまぁの画角で撮れてしまう。(画質を求めては いけないのだ(^^;)難点は、屋外で液晶画面が全く見えず、帽子か何かで影を作 らないとフィールドスコープ側でのピント合わせが大変なところであった。銀塩 写真(私の限界は500mm)では遠くの鳥はもうあきらめるしかないところ、とりあ えずはブレもせずに写るので、メモとわりきればなかなか便利かもしれない。


クロヅル(左)とアオサギ。リンク先はトリミング前のパワーザウルスオリジナ ル (ちょっと覗き見の雰囲気があるかも...)

写真からはもちろんわからないが、虹彩が赤い個体であった。ひょっとしてナ ベヅルとの雑種かなぁ、などと一緒に見ていた方と話していたが、帰宅してから 「ヨーロッパで見られる個体の虹彩は赤く、日本に渡ってくる個体の虹彩は黄色 のことが多い」とのコメントを雑誌で見た。

今日見た場所であるが、なぜか時折花火(あの運動会とかであげる音だけのや つ)がそばであがる。一度目は動じなかったクロヅルであるが、2度目に上がった 時には驚いた様子で飛び立ち、鳴きながら視界のかなたへ飛び去ってしまった。 ひょっとしてもう戻らないのではないかという勢いで行ってしまったのだが、10 分ほどして帰ろうとしていると、いつのまにか戻ってきて、元の位置に降り立っ た。

花火以外は静かな場所なので、ゆっくりと旅の疲れをいやしていってほしいも のである。